氷の柱と、漂うきらきら

スペクトラムの森6 矛盾・臨界点
 〜最期の一滴、苦痛と癒し



“しあわせ”
追いかける
誰もが求める
“当然”として
“有るべき姿”として
何がそうか
答えられないまま
本当にそうか
わからないまま
“誰も”にとって
“同じ”かも

なんのために

なんのため
“幸せになるために”
しあわせ
なにが
誰かの“幸せ”がほかの誰かに
“おなじ”幸せにはならない

「幸せになるため」
しあわせってなに
ありきたりの事象を並べて
それが「しあわせ」
そうだろうか
“それ”に
ならないといけないの
それ以外は
いけないのか

比べた“何か”が無かったら
それを幸せと決めはしなかっただろう

どこへ落ちた
“手”が沢山
何かを護ろうと
ひび割れて壊れそうな空間
“傷”を癒そうとする“手”が
同時に
まだ其処に割り込むもの
入れば
それを壊す
壊れてそれは砕け散り
零れて溢れていくだろう
癒しと
押し付け
矛盾した手が
交差している
壊しては治しながら

空間への割り込み
矛盾
矛盾
間違えたもの
壊すもの

ほらひびわれる
ほら

居るのに
居ない
迷路の中
さらに迷って
何もかもが消えた

選んだ世界
選んだ種
それぞれに
違う波長
ちがう
スペクトラムのセカイ


   TOP   >  展示1   >  スペクトラムの森5  ← 前へ      次へ→