光布〜仕合せ
青く高く
広がる空
あまりに高くて手が届かない
いくら手を伸ばしても届かない
あの空のどこかに
わたしの探し物があるような気がして
手を伸ばす
雲が流れてゆく
それは
光をさえぎりながら
それは
光を輝かせながら
雲間から
照らして差し込む光
なんて暖かく
なんて輝き
光は流れる雲に乗り
動いていって
輝く
空に布を織り成す
雲が流れて光が動く
織り成すのは光の布
誰のための布
誰のためでもないもの
誰のためでもあるもの
光
光が降る
織り成す
空の青と
光
その織り成す布は
誰をの上にも降り注ぎ
暖める
寒くて開いた風穴
布はやさしく覆う
織り成す光は
それは
仕合せ
たてに
よこに
織り成す光
わたしの上にも
きっと
光は織り成す
輝きながら
できる布は
仕合せ
と
呼ぶのだろう
きっと
すべてのひとに
すべてのものに
たとえ
光のあるところ
必ずある影
それさえも
光の布は覆うだろう
空の青の中
雲と差し込む光の奇跡
織り成す光
光布
出来上がる布は
仕合せ
わたしのこの手にも
届くだろうか
影さえも覆って