*唄(ウタ)と日記*  〜琴子さん・自閉世界の心の内〜

カーネーションのミニブーケ

1 はじめに

  琴子さんは2003年頃から、思ったことを文字に書きとめることを始めました。思ったときに少しずつ打ち こんでいくのですが、それはいつしかかなりの量となりました。
  唄(ウタ・詩)を全て載せることはできないから、一部にしぼろうという話になったとき、それぞれが好きな数だけ 選ぶことにしました。


  唄は私(菫)が選んだものが17個、琴子さんが選んだものが40個ほど、 さくらさんが選んだものが3個あり ます。(2007年当初に選んだ数です。琴子さんの選んだ唄はその後、追加していっています。) 唄とその前後に、出てきたときに起こった出来事とは連動している(実際にあった出来事を唄にしている)こともあ りますし、まったく関係ない場合も多いです。
  同じ頃にいくつか書いた唄を選んでいる場合は、日記はその最初のウタにしか添えていませんので、ご了承くだ さい。日記をかいても唄は別のことをよんでいることもあります。
  また、私(菫)の選んだウタには、選んだ理由も添えてみました。 選んだ唄で、私(菫)が一番早い時代のものか ら選んでいるようなので、私(菫)の選んだものから、のせさせてもらっています。一部、時期が前後するものもあります。

  なお、琴子さんのアスペルガー症候群診断は2004年10月で、それ以前の文章(生いたちも含みます)はアスペル ガー症候群(現在の表記は「自閉症スペクトラム障がい」。)と知らない中で書いています。ご了承ください。
  琴子さんの唄はいろいろな立場の人に読んでもらいたいな、と思っています。身近に自閉っ子がいる方、人間関 係で悩んでいる人、人間とは・・と考えてみたい人、摂食障害をもつ人・・・ 共感できる部分があるかもしれませんし、ちょっと違った目で世の中を考えてみるきっかけになるかもしれません。
  アスペルガーの診断を受けた頃の唄や、閉じ込めてしまった心の中の「コドモ」に対する唄、自分探しにこ だわるわけ・・・、いろいろな唄が混ざっています。死にたいと思って書く唄もあるけど、その気持ちも否定せず、 琴子さんという人を知ってもらうため、また、同じような気持ちを持つ人に「自分だけじゃない」と感じてもらうた め、掲載しています。読むのがつらいと感じる人もいるかもしれませんが、それも琴子さんの姿なのだと感じてくだ さい。琴子さんの内面を感じて、ふたたび「琴子展示会 トウメイなヤミ」の絵や唄をみると、また違った意味をも ったものとして見えるかもしれません。
  もちろんすべての人間に個性があり、一人一人違うように、自閉の世界にいても一人一人は違うので、琴子さん の気持ちを知ることができたからといって、自閉の世界を 知ることができるわけではないかもしれません。でも、きっかけの一つとなれば・・・。私達のささやかな想いを受 け取っていただければ幸いです。

2 唄と日記(菫チョイス)

二つの性別  /  美徳と殺人   /  あおいはな  /  ミトコンドリア・イヴ   /  ある少女の人生
イメージ   /  つよさとよわさ   /  もっとも残酷なコトバ   /  トリビア100%
いつわり   /  幸福の残り物   /  3年前の出会いを――キーワード
キオクと意識のすり替え   /   コドモの時間   /  “ワタシ”がソトに出始めたのは
何があっても   /   見つけたジブン――認められなかったもの

3 唄と日記(琴子チョイス)

還りたい何処かへ  /  これがココの“フツウ”というもの  /  “わたし”から“ワタシタチへ
ヤミの中から  /  消えた時間  /  2つのAC  /  カゾクの意味する物
最後のための休息を  /  得た物と失った物  /  誰にもいない“watasi”
答えがない事が答え  /  前触れもなく―おいていく物たちへ  /  この世で最もありがたいもの
告白  /  ケイヤク  /  見えなかった時間の理由  /  ココロと引き換えた物
それぞれの名の駅にて――時刻表のない駅  /  “あい”と“しあわせ”
ここの世で最も矛盾した物  /  イヴの選択  /  主観と客観  /  幸せの分け前
永遠の未完成――もうひとつのパズル  /   駅の名は  /  わかる外国人とわからない異邦人
信じる者と救いの意味  /  ひとりは“ひとり”なのだから  /  枝の先と根の先  /  ハジマッタ!
道と未知の方向  /  たくさんの正当な”コロス”  /  なんでも手に入れるホントウのウソ
はじまりはゼツボウ  /  時代  /  線の端と端  /  行き着く場所  /  “会議はオドル”
パラサイト――共生・寄生  /  強くはかない物たち  /  スペクトラムの森(絵によせて)
伝えるというもの / 臨界点――the last straw―― / ひとつはひとつ
手の覚悟、その重み / 見えない星のある宇宙へ / 隅のこども
それぞれの背中 それぞれの荷物 / おいていく時間
当然のように望まれるものよりも――すべてのかたちが”大輪の華” / ケイヤクの場所にて
時間が叶うなら / ヤミの中へ――認めことが壊すことなら
ただ説明をしたいだけ――理解と認識の意味の差 / 矛盾〜〜ただ壊したくなかった
メモリひとつの”ものさし”  / 見えない銘前 / 未来の果て〜〜終りなき償い 
永遠の平行線〜〜その果てにあるもの  / 季節と時と〜〜華は咲き続く 
種子からの手紙 〜 ギフトからギフトへ 〜 / みっつの”母” 〜考察〜  / たべるということ 

4 唄と日記(さくらチョイス)

ジブン探しにこだわるわけ  /  聞こえるコトバとその下の意味  /  流転


もしも何か感じるものがあったら・・・メールにて意見をきかせていただけたら幸いです。
sumire_2006_midorikaze@yahoo.co.jp

                     (緑風菫 言葉は2007年6月 唄の追加と最終修正は2015年3月)   


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