赤い夕空に白い太陽、そして球体たち

ましろき陽(ひ)


昇っていた陽が
傾いていく
それにつれて
空が染まる
紅く赤く
雲が紅い
紅く光る空
静かに落ちて行く陽
なぜだろう
天頂にないときはいつも
陽は朱に染まる
なぜだろう
落ちてゆくはずなのに
白く輝く

陽よ
ましろき陽
どこから見ているのだろう
その白い光は
紅い空に
白い光
さいごまで
白く輝きゆくのか
何を照らすために
全てのもの
紅く白く
白い陽が照らす
今日という日を
地上の者たちそれぞれの
心の中を

今日は陽が白く強く光る
なんて光
なんて空
紅い空にましろな陽
在るはずがない

そうだろうか
当たり前を当たり前に思うのはなぜ
だから今日は
紅い空にましろな陽
白く昼間の輝きを
そのままのして沈みゆく
明日もまた
昇るだろうか
そうあってほしい
そして
今日を繰り返すように



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