青い球体とその周りに波のようなもの

ゆらぎ


険しい道を進み
時に道を失い
途方にくれる
そうしてたどった道
ようやく
ささやかでも穏やかな路
短くても
たどり着いた路
しばらくは
ここを進めると思った
でも時間は容赦なく
すぐに
路を変える
落ち着いていた道は揺らぎ
枝分かれ
途切れ途切れになり
どこへ進めばいい
進まなければいけない
でも
どの路に進んでも
大切な何かを失うだろう
分かれた迷路は
迫る時間を思い知らせる
時間だよ

もうここには居られない
また迷路に戻る時間
そうして
路は先をなくす
時間だよ
緩やかな路の終わり
あとは揺らいで惑わす
平坦に見えた道が
揺らいで落ちる
迷い
また先がない
そう
これ以上ここに居てはいけない
どうしても迫る時間
とどまることはできない
わかっていた
でも
もう少しとどまりたかった

時間は止まらない
進むだけ
そして
揺らぐ迷路へ
その先は
見つからなくても
道は途切れても
その先の
果てに行くだけ

再び揺らぎ始めた道
流れる時間
時間だよ
とどまることは出来ないこと
思い知らされる
また
嵐の中を
どこかへ行く
道が消えて
消して
終わるまで
時間が
来るまで



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