赤い夕空の丘、そして球体たち

夕空の丘


陽が落ちる
また繰り返す時間
当たり前のように
また明日には昇ると
空を眺めて過ぎ去る
そんな
確実であることはないのに
当たり前に夕空

光のいたずらか
気まぐれ
空に広がるもう一つの丘
遠くにある景色が
夕空に映る
これは夢
こんな蜃気楼
在るはずはない
当たり前に毎日日は昇り
当然として何事もなく
陽が沈む毎日
当たり前と誰も疑わない

突然浮かんだ丘
日没とともに消える
空の丘は落ちて
在ったことがなかったように消える
日常なんてそんなものだと
あり得ないことを見せた幻
陽が落ちる
空が染まる
丘の蜃気楼
幻想か
いたずらか

時のはざまの




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