伝えるというもの   6/6/-x


伝えたいこと
人の中から 誰かへ向けて
ちいさなこと
おおきなこと
うれしいこと
かなしいこと
くるしいこと

”助け”を求めること
見つけてほしい
気がついてほしい
ここにいるのに
ここに居ない
この
中に居る
子供のまま

どの手段で伝える
言葉 ことば コトバ
こと の は

音に出して “声”を使うもの
たくさんたくさん
その方法で
人は“人”へと進んでいった
進んできた
進んでいく
どこかへ

ピラミッドの頂点
たくさんの生き物の中
失った目と引き換えに 得た“目”
失った伝達手段と引き換えに得た“コトバ”
感じるものでなく聞いて単語で処理するものとして

立っているのは何処
頂点というのは “上”という場所は

どっちの
“地上の” でも
“水に映ったもの”
さかさまの
もしも・・・
それを見ていた 気がついたら “上”は “逆立ち”してみていた

“上”
どっちだろう
前向きに
“前”
はドウシテ“そっち”に決まったんだろう

人が得た伝達手段
それは便利 ?
それは不便 ?
すぐに ダイレクト
はやくはやく
早く伝達
流れは速い
先を急ぐ
待って
でも
言葉が出る頃には
もう居ない
間に合っても
”言っている意味がワカラナイ”
ちゃんと話したつもりでも
言葉を選び違えたのか

声に出さなければいけないの
声に出す
音の調子
タイミング
うまくいかない
おなじもの
伝えたいものはおなじもの
でも
声でのコトバ
おとがでない
奥のほうで支えてしまって

使えるのに
伝わらない言葉
書き留めてはいけないの

文章にならない
“文法”に沿わない“羅列”
こトバ デハ ナイ
“きちん“とした”文章”
それがコトバ
それが言葉?

ことば

こえでなければ
どうしても

全く話せないのでないのに
ドウシテ言ってくれないの
しゃべることが出来ないわけでないのに
何も言ってくれない
こうして紙に書いておくのはやめて
繰り返される批判の声
ことば
おなじ
音で伝えるか
視覚と思考を使った認識か

毛色は違っても
伝えたいことは
同じなのに

手段が違うだけで
伝えることがうまくいくものと
行かないものがあって
声がむつかしくて文字

伝えたくても言葉がうまく出ないから
文字

ことば

話が出来るのに
しゃべれない人で無い人が
ドウシテほんの一言ってくれない
“どうして文字を使う”
“筆談など”
“声が出るのに”
“そばに居るのに”
わざわざ・・・

したくない
やめて
“そうして遠ざけるの 避けているの 逃げているの そして・・・”

繰り返される声声声
ちがう
そうじゃない
声で伝わらないから
文字
文字
それが
今”此処のせかい”では
それしか
うまく”近づく” が 出来なくて

“だめ”
“やめて”
“ちかく”なれない
ぜったいに
“ぜったいに
それはしたくない“
それはしたくない
しない
“ゼッタイ”


文字と声
どちらかで
どうして
会話
どうして
伝えるが
つたわらない

ある人が言った ある子供を ずっと見ていて
話をしない子 いつも無口で
その子に
何とかココロを 声でコトバで“話す”ことで
“心を楽に”させようと
そうすることで
何か“助けたい”と 話をして・・・そういい続け

“言葉に出さずに我慢をしている”
“そうして我慢している姿がつらいんです・・・”
そう ある人は言った
言葉の換わりの手段
その何かを
その子は使っているかもしれない
忘れてしまった忘れた何か
言葉を使わないことで出来る何か
そういうものもあるのに
あるはずだったのに

止まってしまう
とまって
からからから
空回り

からからからと
風車
“カゼ”が強いね
みんな
“カゼ”に乗って
でも
風車は空回り

声のほうが早いから
みんな通り過ぎていくの

だから なの?

“カゼ”が強い
“流れ”は速く
街中は
空気は
動かなくても
見えない“カゼ”で
からからから
カラカラカラ
からから・・・

声で伝えないと
ただから廻り

からからと
まわるだけ

あとどれくらい
声でなければ
回り続けるの

空回りで
からから
壊れてちぎれて
とんでいけ

わたしたちが
いたところ
もう
みつけられない
もう
つたわらない
ごめんね
こえで
コトバ
文字で
言葉

声だけではむつかしいと
それだけでは伝わらない たくさんの“者たち”
それを得ることで それを当たり前に いつしかそうなったために
それ以外にどこかで 言葉にならない大切なメッセージ
見つける“目”を忘れたのか

見つけてほしかった
でも
何度も ぶつかり空回り
何度も 行き違って空回り
何度も 向きを取り違えて空回り
近くに居ると大きくなるばかり
ほんとうは
近くに居たいのに
そばにいたい
怖いのに
いらないと
嫌われると
どうしようもなく
こわくて ずっと それなのに
それだけなのに

もう
みつからない

みつけてください
からからから

カゼは
強くなるだけで

見つけてください
ここにいると
教えてください
ここに
居ても
“いいんだよ”と
此処にきたことは
“間違いではない”と

ありえない”そのうちわかるよ”
感情感覚ヒトとのやり取り
育つココロ
そういう
”いつか” は
来ない
来ない”来ないんだよ・・・・”

見つけてください
壊れて消える前に

少しずつ
見えなくなっていく

からから
声にならない
声たち

声では伝わらない
文字にしか出来なかった
“声しかどうしても”
“何があっても”
それしか
“近くなれない”と

からから
もうすぐ
かぜ に


<日記>06年6月頃

来た、不安と、人がたくさん、時間・・・どうしようもなくなる、仕事は、ちゃんとできるのか、そして、本当に、そこへ行って、わたしは居るのか、それがわからない、怖い・・・でも、そうしなければ、ここは居場所であってくれない。
行き帰りはできるだけ壁を作る。個体間距離が小さいことを削除する。でも、どうしてもリズムが保てず、狂ってしまう。そして、一言一言が、なんだか突き刺さって、体の真ん中から、重苦しくて。痛くなっていく
仕事は見つかった、探している、早くちゃんと就職しないと・・・でもね、パターンヲアワセルコトガ困難ナノ、でもね、決まった時間と連日、そして、仕事の飛び込み中断のめまぐるしい中で、対応することがどうしてもうまくいかない・・・特定の分野と状況でないとうまくうごいてくれない・・・
そんなことは、ただの甘え、甘いだけ、怠けているだけ、ずるいだけ・・・そういわなくても、伝わってくる、言葉がとがって、空気が、そういっている。

【コメント】(琴)

 人は言葉を得て人になった その代わりに何を失ったのだろう
 ピラミッドの頂点は実は思い違いで人は言葉の代わりに何か大切なものを失った… 言葉に頼りすぎることで何かを伝わらなくしてしまった…
 言葉は伝わらない、そのもどかしさは、周り以上に、本人です、どうかわかってください そうして声でない言葉も感じてください 願い…
 そうして居場所を私たちにもください、どうか…
(2010年7月記)


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