キオクと意識のすり替え　04/11/6

＜日記＞04年11月頃

昨日は、カノジョと病院へ行きました。アスペルガーの告知の日だったから。壊してしまう事を心配していたけれど、カノジョの性質、忘れていました。見事でした。確かに、前もって、カノジョが、弟のときと違って治る事の無い障害という事を伏せる事と、この病気のメリットを少し強調するような形で、と、お願いしました、でも、マニュアルを作って、如何に多く作っていくかは、カノジョに、今までと違って協力してもらわないと出来ない事、ココに居るのならば。だから、知って。告知、そのためのものだったのに。カノジョは見事に、頭の中で処理しました。
先生の前では、納得して協力していくような感じだったみたいです、あとでせんせいに聞きました。あのカノジョが、理解した、わたしを？先生の前ではそうかもしれない、また元どおりの、一人で何とかしていかないと行けない生活が始まるだけの予感がした。でも、どうしても、ココロのどこかで、してはいけない期待をしてしまう、わたしの中のコドモのことを、わかって欲しいと、外で生きるあの子の苦労も･･･。叶う事など無い願い。
帰り道、あんたは、自閉症なんかじゃない、また、始まりました、日常の挨拶、それができれば良い、それだけのことなんだ、カンジョウが無かったり、育っていないんじゃない、(そのためにコトバのニュアンスや裏がわからず、また単刀直入な言葉しか出来ずにヒトを不快にして苦労する病気なのに)ちいさいころにあったんだから、よくしゃべったんだから、カンジョウもちゃんとあるし、しゃべれる。そう断定しました。
小さい頃によくしゃべる事が、この病の特徴です、小さい頃にはもちろん感情が有ります、それがそれ以上発達しない、大きくなってから発達するべき感情が出てこない、そういう病です。そうみえなかったのは、見えないように、ワタシが人まねで何人か作って感情がなくても台本とマニュアルで対処を少しずつしてきただけの事。弟の事で一生懸命だったカノジョは幸いそんな事には気づかなかっただけのこと。そこの、大事なところを、排除して、高機能自閉症の特徴、特定の分野で能力を発揮し、知能的にはフツウあるいはそれ以上、そこを、それだけを、焼き付けたみたいです、そういう形でガードしたようでした。カノジョはそうする事が出来る機能を持ったヒトである事を、今更ながらに思い知りました。カノジョのハードディスクの中の、外付けの、そのめったに使わない片隅に保存したのか、それとも仮想メモリのままで保存せず、都合のいいところだけ隅に保存してあとは仮想メモリ上で電源が落ちると同時に消えたのでしょう。高機能自閉症の、知能的な部分を認めて。
帰り道は、車の中で、ワタシに、あんたは自閉症じゃない、そういうカノジョを、なんだか矛盾して、でもカノジョの中では一貫した出来事で、何の問題なくこれからもいつもと変らない、そして誰にも言う事は無い。そう断言した。カノジョは、自閉症というコトバを、引きこもりと、置き換えをした。知らないはずなど無い、カノジョは、ワタシは見てはいなかったが、毎週夜に、自閉症の子供とその親とのドラマを見ていたのだから。その子は、高機能ではなかったけれども、“自閉症”という病名が、引きこもりをさす言葉では無いことは、どう考えても理解しているはず。どういうものかを知ってもらって、協力を仰がないと、マニュアルはたくさんは出来ない、でも、もういい、ココに長く居ては行けない。いれば、かえって、マニュアルを多く作るどころか、おかしな方法へと進んでいく、彼女達も巻き込んでいく、そして、再びコトバを破る矛盾とで会うだろう。専門医の先生は、発達しなかった感情と、止まった感情が発達することは望めないそうです、だから、いろんなパターンを勉強、カゾクの協力、･･･でも、それが消去。
ワタシは、この先この世界で一人でしょう･･･誰かと一緒には居られないから、ケッコンはもちろんそんな感情事態理解できないから。パターンを、ルールを、変えることが困難で不快を与えてしまう事が、近くに居れば大きくなるから。一人きりで誰も絶対に邪魔の無い領域と時間が必ず必要なときがあるから。鬼に等しい息子が消えて、それでも生んで育てたという事実は変わらない、長く苦しい対立からはあまりにあっけなく死んだ、それから間が無いオバアチャン、一人きり、もし、ポチが居なかったら、もっと落ち込んでいたのだろう。