カゾクの意味する物   05/8/27


ハチのカゾク
ヒトのカゾク
どちらも集団
“血”がつながった

どこがちがう
共通点が多いね
同じ 家族の中で役割分担
そして
女王はメスを生み続ける
“単為派生”産み分けして
女王というメスのコピー
女王とその一族を護るために女王が生んだ
思いどおりに動く者

コピーだから
考えは同じ
だから
思いどおりに動いてくれる

オンナノコ
生んでおいてよかった
カノジョのコトバ
聞えてきたコトバ
わたしがすぐそばの廊下に来ていたことを知るはずも無く
世間話 気軽に挨拶 それと同じに軽いトーンで
はっきりと聞いた 聞いてしまったコトバ

彼女は
その言葉に“意味”を特別こめなかったとしても
聞こえてしまった 聞いてしまった

ハチとヒト
種類は違っても
カゾクを創る事は同じ
そして
コピーを造る
それは
女王が生むたくさんのメス コピーたち
“子供”はみんなメスに分類される

オスは
オスだけは
たくさんのハタラキ たくさんのメス
それらと同じには生まれない
たくさんの守護の中で生まれ育つ唯一の“次に行くもの”

無心に働くメスたち
ハチも
ヒトも
同じ
どちらも
コピー
どちらも
ハタラキ

女の子は最後は結婚して出て行くから
オトコノコの方がいい
通りがかりにあちこちで聞こえるコトバタチ
おばさんたち
仕事場でのおばさんたちのカイワ
オンナノコ ハ
ジュウヨウ ジャナイ
サイゴハ デテイク ノ ダカラ・・・

ミツバチといわれるハタラキ蜂たち
最後まで止まる事が許されない物たち
止まるときは
巣を守るために
毒針を使うときだけ
それしか
“許し”がないものたち
ハチと
ヒト
どちらも集団
どちらも
“カゾク”
どちらも
メスの役目は同じ

そうじゃない
それだけじゃない
そうだよね
おねがい
いつかはきっと
でも―――――

どちらも
“カゾク”
違うのは
ヒトの“許し”は
毒針で最後まで尽くすか
“結婚”して出て行く事という差だけ
でも
その先でまた
ハタラキとなる
新しい女王の元で
その女王と変わるまで

何のために必要なんだろう
なんのために

集団
“カゾク”という
集団
どちらも
違う2つの集団
でも
同じ2つの集団 どちらも
“カゾク”

何のため
そうそれを構成するのは
なんのため
ひつようなのは
なんのため

“カゾク”
不可解な
集団

“巣”とは
なんだろう
なんだろう


(2008年6月頃 一部加筆)

<日記>05年8月頃

彼女は、この本の中に、あなたと私がいるの、見つけたの、そう言ったその話は、本は、ACの子供と母親との、闘病の記録の自伝でした。
そこからよみがえる記憶の中の言葉達
性別…何が、いけなかったのだろう、見つけるわたしは、何が…。
(08/06頃 追記)

注釈*単為派生…元来両性生殖をする動植物で、受精しない“卵”が発育して、遺伝子を混じらずに新個体を作る処女生殖という、増殖法のひとつ

【コメント】(琴)

  よみがえる記憶の中の言葉達。
  性別とそれで決まる、どうにもならない“役”。走り回る、黒子としての私に、どうしても、「一人」としてはだれも見つけてはくれないのに最後まで“家族”・巣を護り通す、ミツバチが、重なって浮かんできてしまいました。
  見つけてほしい、でも…そうすることで壊れるものの大きさは…。
(2008年6月頃 記)


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