告白   05/5/28


ほんとうは何度も何かにすがりたかった
ほんとうは助けを求めたかった
ほんとうは電話したかった
ほんとうは声を聞きたかった

安心できるトーン
安心できる空気と温度の
それを持つ人の
いつも聴きたいその人の

もっと薬を飲みたかった
もっと傷をつけたかった
感覚が消えていって
切って紅くしたかった
ここ暫くの間それをしなくて済んでいた
済ませなければいけなかった
済まなくても済んだことにしなければいけなかった

そうできたのは
そうしてすり替えを出来たのは
それは怪我ばかり骨折ばかりしていたから

もっと痩せたい“もっと痩せたい”
取って付けた理由
ほんとうは それもあっても
“自虐・自傷”といわれるこれらの行動の
一番そうする理由を聞かれたときに
納得してもらえる“理由”だから

ほんとうは
壊してしまいたい
最初から変わらない理由
本当のこと
早く 少しでも早く
壊して壊れてしまいたい

“鎖”を切るナイフは
きっとそれしかもう無いから
そしてその“鎖”は何か
本当はわかっていた
いつも昔から
集団内のカゾクというものの中に居る
祖父母と言われる物たち
解っている
彼らが居るから居たから
出現した事
でもそれは重たい鎖になってワタシを繋いで放さない
兄や弟には無かった鎖
性別
それが
進路の偏差値

わたしは鎖につながれる
でもそれは
“此処”に来てしまったわたしの罪

まだ彼女の所にわたしが出現する前のこと
カノジョは契約者を探した
そして不幸にも
ワタシを慌てて親子の契約を交わして出現させてしまった
オヤというもの
それを
その鎖に仕える事
本当はわかっていた
ほんとうは
消えない鎖
永遠に


【コメント】(琴)

   わたしがもしここに来なければ 彼女は苦しまずに済んだかもしれない。わたしを消し去れば 家族を鎖にしか感じなくても済んだかもしれない。
   出現はわたしの罪 だから償うの。
   ほかにどうすればいい 変わることはありえない 自分を押し殺し続ける以外に。
   ごめんなさい、絆を鎖に変えてしまうわたしを・・・。
(2008年7月 記)


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