永遠の平行線〜〜その果てにあるもの   07/11/13


届かない言葉
返らない返事
ずっとみているのに
届かない視線
行き場のないものたち

見る方向がすれ違う
見聞きする音がすれ違う
コミュニケーションのボールは
ずっと相手に投げていたつもりだった そのはずだった
だれかもずっと
こちらに向けて
投げていた

そうだったのに受け取ることがうまくいっていなかったの
入れ替わり立ち代り
返ってこない
こちらを向かない
そうして去って
また違うところで
違う人と
繰り返す同じこと

しらなかった
相手に向かって投げて受けていたはずが
その隣に投げ続けているだけで
たまに跳ね返ったものが返された反応と勘違い
永遠のすれ違い
永遠の平行線

知らなかった
個体間距離が
血のつながり 親しい人
会社 学校 近隣 それぞれ
最初から近いもの遠いもの
時間がその距離を換えていくもの
可動式の壁だったなんて

近くなったと思って投げてくれたボールを
いつもとなりの誰かのものと
そうしているうちに
気がつくと
其処に居たひとが居なくなる
居ると思った“わたし”は
ここに居るのに居ない人になる
近くなれば遠ざかり
遠ざかれば戻りたい

だからぶつかる
だから

傷つけたくないから離れた
わたしは家族を壊す
近くなろうとした
でも壁を作っていく できていってしまう
近づこうとして遠ざけてしまう 遠ざかっていってしまう
わたしは不安を作り続ける
わたしは


一定の距離
常に
それ以上にもそれ以下にも
なりたいのになれない矛盾
どうしようもできない孤独も
それでも距離は
動かせない
これがないと
何かが壊れる
でもこれで
いつも遠い
矛盾の中で
見えるものは
目の前に延びる果てしない平行線

互いに傷つけることもなく
いられる
その代償を
永遠に近くなれない孤独を
うけても

延びる平行線
一定の距離
それが可能にするもの
だからできるもの
それは
「列車」を走らせる
その列車は
「家族」かもしれない
「友人」かもしれない
同じものに向かう人たちかもしれない
“これから達”の
それがつくる

“世界”かもしれない

一定の距離
近づいて
触れられなくても
それでも

それが
平行だからできること
平行だから
たくさんの「列車」を
いくつも走らせる

家族かもしれない仲間かもしれない
いろんなものを乗せてひとつの線路が
たくさんのものを終着駅へ

さいごまで
平行なものが
さいごまで
列車を無事に

常に一定
常に距離
それでもそれが
平行線が
できる
たくさんのものを其処に走らせる
それができる
たくさんの線路

平行線
近く成れなくても
近くココロは列車でつながる
平行だから
一定だから

距離は孤独でも
いつか
こころは
いつか


<日記>06年04月ごろ

引越しのトラックをカレラが動かしていただけるのはのは5月○日
その日はひとまずここに戻って残りを
いろんな手続きをするつもりだった
どうやら○日に逝ったらそれで断りなしに 伺いを立てることなしにはしてはいけないようだ。そうとしかわたしには聞こえない言葉。ほかにわからないからそうしよう

もともと平行だから
一番いい方法だろう
続けられる仕事の話、2,3日勤務の話は2泊3日で家に泊まっての勤務
それで何とかできないか、そういうことを含めてだった
受けるしかない
ほかになにひとつないのだから
だめならこれでもう終わっても最後に居場所でコドモと向き合えたなら、それでもういい
あのひとたちにとっても“わたし“を知られずに始末できる

勤務するに当たって
どこで夜をどう過ごすかが
大きな課題
答えが無ければ
流れに任せるだけ

【コメント】(琴)

   感覚も言葉も異文化になってしまうから、一つ屋根の下で近くに長く居ることで、護りたいものを壊してしまう
  護りたいからこそ壊してしまう、近くなることはそういうことにしか、どうしてもならなかった
  だから、距離を、近すぎず遠すぎずに一定にしよう
  近くなれない孤独を永遠にともにして
(2009年04月02日 記)


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